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熱供給システム改革の背景と目的

公開日:2016.01.21
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熱供給システム改革の背景と目的
電気やガスといったエネルギーの改革と併せて、熱供給システムについても制度の見直しが行われています。 そもそも「熱供給システム」とはどういったものでしょうか。 そして、なぜ改革を迫られているのでしょうか。 今回は熱供給システムに注目してみました。

熱供給システム改革の背景

新たに策定されたエネルギー基本計画において、「ガスや電力のシステム改革を進めていくことと併せて、熱供給事業についてもシステムの改革を徹底して進めていくことで、熱電一体とした供給を含めた多様なエネルギー供給の方法を効率的に実施するため、制度の改革に始まり熱供給事業のあり方についても見直しを検討する必要がある」とされています。

 

これは近年の技術革新によって各エネルギー源の用途が多様化したり、利用が高効率化してきたことから、電気や熱、ガスなどのエネルギー源ごとに形成されていた垣根を無くし、供給構造を改革していくことが求められているからです。ガスは給湯や空調といったものの熱エネルギー源なので、現在分断されているエネルギー市場を統合された一つの構造へと変えていくためには、先行して行われているガスや電力のシステム改革と併せて、熱供給のシステムも改革していく必要があります。

熱供給システムとはどんなものか

そもそも熱供給というのは、一つの建物の中に熱源を設置し、導管を通すことによって周辺の複数の建物へと給湯や冷暖房といったサービスを提供することができるシステムのことを言います。このようなシステムを取ることによって、効率の良い大型のプラントを一つ準備するだけで熱を供給することができる、住宅とオフィスといったように需要パターンが異なっている複数の需要を集めることが出来るというメリットがあります。

 

これらのメリットを活かすことによって、負荷平準化を図ることが可能となり高効率の機器の稼働率を更に高めることが出来るため、エネルギー利用の効率に関して向上が期待できるシステムであるとされています。

熱供給システム改革を行う目的

熱供給を行っている事業は、熱供給事業法が制定された昭和47年時点ではその事業ならではの特性から自然独占性を持っており、事業活動や日常生活を営む上で必要不可欠なサービスを提供している事業であるということから、事業者に対して厳しい事業規制が課せられていました。

 

この内容は他法令の改正に伴っての改正を除くと今まで一度も改正が行われていません。ですが、近年の技術革新による高効率化や熱源施設の更なる省スペース化、多様化した需要家のニーズなどによって、今まで熱供給のサービスを利用していた需要家が独自に熱源を持ち、自分の熱需要を自分で賄うというケースも増えてきました。

 

こうした環境の変化を踏まえ新たなガス・電力のシステム改革も進んでいることから、事業者における事業機会や需要家における選択肢の拡大、需要家の利益の保護という二つを主な目的として熱供給システムの改革も進められることになりました。

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