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電力とガス市場 独占から競合へ

公開日:2016.01.21
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電力とガス市場 独占から競合へ
一般的に光熱費とは電気、ガス、水道を指します。 しかし2016年以降、電気とガス市場の垣根がなくなることが 予想されています。 競争が激しくなれば利用者にとってどのような影響があるのでしょうか。

「光熱費」市場の垣根が撤廃される!

消費者にとっては電力もガスも光熱費の市場として一体であるべきですが、現在まで石油やLPガスを除いて、電力、ガスなどの業態ごとに制度的な「市場の垣根」が存在しています。これを一体的な制度改革により垣根を撤廃し、電力業者と都市ガス業者の相互参入を可能にしたり、他業種の参入を図り、市場を活性化し価格の低廉化を実現させて利用者の利便性を向上させることがエネルギー市場の自由化の目的なのです。

 

これにより総合エネルギー市場が誕生し、有力企業による海外市場の開拓と獲得が進めば国内経済も活性化しエネルギーの小売単価の低廉化もより進むことになります。政府関係の試算では、約8兆円(需要世帯は約8500万件)の電力市場と約2.4兆円(需要世帯は約2600万件)のガス市場が開放されることになるのです。

ガス自由化と電力自由化はガス業者にとって有利?

ガスの自由化は電力の自由化の1年後に実施されることで、都市ガス業者にとって先に電力事業に参入し、顧客の新規開拓が可能となることが有利な立場となると見られます。その理由は他の新規業者と違い、都市ガス業者は都市ガス利用者の膨大な顧客リストを持っていますので、そのネットワークを利用して電力事業に参入し、ガスと電力のセット販売が可能になるというアドバンテージを持っているからです。

 

逆に都市ガスの小売り自由化はガス供給管の整備が伴いますので、他業種にとっては電力程簡単に展開できない課題があります。その課題をクリアするために電力会社は政府に対して、ガス導管事業に関する規制緩和を含めた制度改革を求めています。

 

よって現状ではガス業者と電力業者の有利不利を判断するには早計ですが、利用者にとっては独占から競争市場になることは、価格やサービスの向上に繋がるので望ましいことと言えます。

都市ガス事業者はどう変化する?

2017年以降エネルギー市場の自由化実現後、ガス事業者はどのように変化していくのでしょうか?不確定要素もありますが、気になるポイントを上げていきましょう。まず利用者にとっては価格面よりも保安面を維持していくことが重要なポイントです。

 

他業種との融合により、セット販売のメリットや低廉化ばかりが表に出てきやすいですが、安全で安定的供給を担保することがガス事業に求められる点です。また都市ガスは原料調達やガス供給の導管整備が容易では無い為、他業種の参入は電力に比べてハードルが高いため、しばらくは新規参入の進捗は限定的になるのではないかと見られています。一般ガスと簡易ガスの事業者間など、業務内容に重なる部分が多い事業者での相互参入がまずは進んでいくのではないかと思われます。

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